船舶隔絶地遺言とは

船舶隔絶地遺言とは、別名在船者遺言ともいい、船に乗っている旅客と船長以外の船舶職員(事務員)が作成することができる遺言で、民法977条に規定があります。船に乗っていれば、船が航行中ではなくても、停泊中でもできると考えられています。また、飛行機に乗っている場合には短時間で隔絶状態が解消されるため、この方式によることができません。

この船舶隔絶地遺言は、船長または事務員1名及び証人2名以上の立会いのもとで作成しなければなりません。

もっとも、船に乗っていて生死をさまよっているような緊急事態において、遺言に普通方式のような厳格な要件を求めることは現実に即しません。そこで、船舶隔絶地遺言に関しては普通方式と比べて要件が緩和されています。

すなわち、船舶隔絶地遺言においても普通方式と同様、原則として遺言者や立会人、証人による署名・押印が必要ですが、署名・押印ができない場合には立会人または証人がその理由を付記すれば足ります。代筆も可能ですし、家庭裁判所による確認手続も不要です。

ただし、遺言者が普通方式によって遺言をすることができるようになったときから6か月以上生存している場合には、船舶隔絶地遺言は無効になります。

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